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【雪風流・空想小説】 静かなる隷嬢⑩ 完
2019/02/23(Sat)

「黒々した密林が出てきましたね」
「は、はい」
「あやが見てほしいと言っている、お〇ンコは、これですか」
「い、いえ、違います」
「どれですか」
「こ、この、毛に覆われています」
「このままでは見られませんね」
「ご、ご主人様。いかがしたらよろしいでしょうか」
「そうですね。それでは、そこのテーブルに腰かけて」
「は、はい」
 あやは、テーブルに移動し、ちょこんとテーブルに腰を下ろした。
「ひんやりするでしょうから、いまバスタオルを持ってきます」
 洗面所のかごから、バスタオルを選び、テーブルに戻る。
「立ち上がって」
「はい」
 あやの立ち上がったところに、バスタオルを2つ折りにして敷く。
「ここに、少し深めに腰かけてください」
「はい。このぐらいでよろしいですか」
「パンティを片足脱いでください」
「はい」
「少し後ずさりして、両足をテーブルに載せて」
 あやは言われるままに、動いていく。
「では、足を開いて」
 そう言いながら、テーブルの前に腰を下ろす。
「は、はい」
「足を広げて」
「はい」
 おずおずと、足を広げるあや。
 密林が再びあらわになる。
「そうしたら、見せてくれるという、お〇ンコを、その毛を左右に除けて、見せてください」
「は、はい」
 声が泣きそうに聞こえる。
 従順に従うあや、私好みの隷嬢になりつつある。
「こ、こんな感じでよろしいでしょうか」
 手で密林を左右に除け、中心部に、秘苑が現れる。
 これまで数々のプレイをしてきている割には、襞の開きもなく、縦に口をつぐんでいるようだ。
「縦筋がきれいですね」
「お、お褒めいただき、あ、ありがとうございます」
「左右にお〇ンコを開いて、もっと奥を見せてくれますか」
「は、はい。こ、こんな感じでよろしいですか」
 おずおずと、秘苑を左右に広げていく、あや。
 なかから、サーモンピンクの艶のある皮膚が見える。
 だんだんと充血しているようだ。
「きれいな色をしていますね」
「あ、ありがとうございます」
「なんか、お〇ンコの中が、ぬるぬるしていますね」
「は、はい。ご、ご主人様にあやのお〇ンコを見ていただいて、つい、つい…」
「つい、何ですか」
「さ、触っていただいているような感じを受けて、そ、その、恥ずかしい、お汁が…」
「恥ずかしいお汁が、どうしましたか」
「だんだん、出ちゃってます」
「あやは、恥ずかしいことをさせられると、お〇ンコから、恥ずかしいお汁を出すんですね」
「は、はい。マ、マ〇汁が出ちゃいます」
「マ〇汁、と言うのですね」
「は、恥ずかしいです」
 あやはすっかり興奮して、息遣いも荒くなっている。
「ご、ご主人様。さ、触っていただけませんか。あ、あやを、もっと辱めてください」
「…」
「あっ、で、出ちゃいます。だらだら…、出てますーー」
「最初は自分で、触ってごらん。もっとあやのお〇ンコをベトベト、ぐしゃぐしゃにしてごらん」
「は、はい。さ、最初は、じ、自分で触りますー。あ、あとでお、おねがいしますぅー」
「さあ、一人でオナってごらん。女性が一人でするのは、なんていうのかな」
「マ、マ〇ズリって、言われましたー」
「じゃあ、そのマ〇ズリを見せてもらいましょう」
「は、はいご主人様。ご、ご覧になってください、あ、あやのマ〇ズリーー。あ~~あ~~」
 あやは広げていた手を外して、片手を後ろに回して体を支え、もう一方の手で秘苑をなぶり始めた。
 あやは、しきりにクリちゃんをさわさわと触り、時折入り口を撫でまわしている。指の挿入派ではないようで、アン、アンとしきりに、よい声を上げている。
「ご、ご主人様。あ、あやの、お〇ンコは、と、とろとろになっちゃいましたー」
「どれどれ」
 確かに、秘苑に蜜があふれ、テカテカと怪しい反射をしている。
「そ、そろ、そろ、ご主人様、あやを、な、なぶって、ください」
「トロトロのお〇ンコを、少し楽しませてもらおうかね~」
「は、はい。お、お願いいたします」
「では、さっきのように、足を開いて、触ってほしいところを広げてごらん」
「は、はい」
 あやは姿勢を戻し、体を起こして開脚、そして飛燕を両手で開いた。
「ご、ご用意、いたしました。どうぞ、お願いいたします」
「では」
 ゆっくりとクリちゃんのかぶっている皮を剥き、人差し指の先で、軽く刺激してみると。
「あーーー」
 今度は、軽くツンツンとつついてみる。
「か、感じますぅ~~。も、もっと、あやをイジめてください。あやのいけない、お〇ンコぉーー」
 声を聞きながら、今度は、秘苑のヌルヌルになった中心部に、指をゆっくり沈めていく。
 沈めていくのに合わせて、あやの声が高くなる。
「あっ、あっ、あっ、あぁーーー」
 秘苑の中は密で満たされ、指も軽やかに動かせそうだ。
 すでに奥にある子宮口は降りており、指で降りた子宮口をなぶる。
 Gスポットとポルチオの2つを交互に責めるたびに、グジュっと蜜が倍加する。
「ご、ご主人様、い、逝き、逝きそうですぅー」
「もう少し、我慢しなさい」
「は、はぃぃぃー」
 しばし、なぶり続けると、身体を小刻み、時にガクッと大きく、綾が震える。
「い、逝かせてくださいぃー」
 まあ、いいだろう。
「潮であふれるまで、続けていくから、昇りつめなさい」
「あ、ありがとう、ご、ございますぅー」
 スピードを増して、出し入れも加え、秘苑をなぶり続ける。
「いっ、いっ、いっ、逝きますうぅぅぅーー」
 そう言うと、あやは、身体をのけぞらし硬直した。
 ガクンとなった瞬間、指を秘苑から素早く抜くと、プシュと潮が飛び出した。
 私はさっと立ち上がり、あやを両手で支えた。
 あやの全体重が、私に寄りかかってきた。
 しっかりと支えると、微妙に、そして小刻みに震え、そのたびに秘苑から潮を出した。
 テーブルは、潮が散りベタベタになっている。
タオルを敷いておいて、よかった。
少し落ち着いたところで、あやをテーブルから下ろし、そしてベッドに寄りかからせた。
しばし、休憩だ。

 「ふうっー」
 緊張感を和らげる、ため息が出る。
 私の調教を、いま初めて受けている、あや。
 これから、また別の姿態を導き出すためには、どうしたものか。
 普段はしていないことを試してみる、よい機会かもしれないと、一人想う時間。
 USENの静かなクラッシックが、次の調教の気持ちを盛り上げてくれる。
 
 (完)
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【雪風流・空想小説】 静かなる隷嬢⑨
2019/02/16(Sat)
 しばし、手を柔らかく太ももに置いたまま、あやを見上げてみる。
 真剣なまなざし、というか恥じらいの視線を感じる。
「1つ忘れていました」
「なんでしょうか、ご主人様」
「今日、初めてのプレイですが、この瞬間から隷属する証として、首輪をつけていただきたいと思います」
「はい」
 太ももに置いた手を下げ、スカートを元に戻すように言う。
「さて、私の前に正座していただきましょう」
「はい。こちらでよろしいですか」
 私とほとんど接するがごとく、近くに正座をする。
「それでは、首輪を取り出しますから、つけられるように横向きになりつつ、首を少し出してください」
「はい。こんな感じでよろしいですか」
「では」
 持参したアイテムを収納したバックから、布製の細めの首輪を取り出す。
 あやは、少し「きょとん」としている。
「お尋ねしてもよろしいですか、ご主人様」
「どうぞ」
「取り出された布製のものが、首輪でしょうか」
「そうですよ。もしかして、よくアダルトショップに並んでいる、革製の金属飾りがゴテゴテついているものを想像していましたか」
「はい。これまでいろいろな首輪を見ましたし、またつけたこともたくさんあります。しかし、布製のものは、初めてです」
「そうでしょう。革製の首輪も嫌いではありませんが、アダルトショップのゴテゴテした首輪は、どうもいけません」
「それでは、ワンちゃん用のものとか、お選びにならないのでしょうか」
「ホームセンターには、いろいろありますね。ですが、動物用のものは、ノミを殺虫する薬が塗り込まれていますので、それを除去するのが大変ですから」
「それは知りませんでした」
「ですので首輪は布製、汗も吸いますから、あやの残り香も楽しめるかな」
「まあ」
「あと、リードはなるべく細い鎖状の物を選んだりしますけれど、ね」
「いろいろとお教えくださり、ありがとうございます。どうか、あやに忠誠の証として、首輪をお願いいたします」
「では、つけますよ」
「お願いいたします」
 布製の首輪が、あやに施される。あまりきつくすると、呼吸に支障が出てはいけないので、指2本ぐらいがするりと入る程度の余裕を持たせる。
CIMG5780.jpg

 続いて、細めのリードを装着し、持ちながら立ち上がる。
 隷嬢を見下す位置に立ちながら、リードを軽く引っ張ってみる。
「このぐらいかいいかな。苦しくないかな」
「はい。皮のこすれとかはないので、つけていても大変楽です。ですが、これで、きちんとご主人様に尽くすことのできる奴隷としての気持ちが高まります」
「さて、では、立っていただきましょう」
「はい」
 ゆっくりと、あやが立ち上がる。
「今度は、膝までパンティを下ろしてください」
「は、はい」
 いきなりの命令で、ドキッとしたようだ。
 しかし、言われた通り、スカートの脇から手を差し入れて、パンティをするすると下す。
「これから、何を命ぜられるか、わかりますか」
「た、たぶんですけれど…」
「言ってごらんなさい」
「はい。この状態で、スカートを持ち上げるのではないかと」
「そうしたいですか」
「あ、あやの…、見ていただきたい。ご主人様に」
「何を見せてくれるのですか」
「お、お〇ンコ」
 声がかすれるように、さらに語尾がか細くなる。
「よく聞こえませんね。もう一度答えて。あやの、何を見せてくれるのでしょうか」
「は、はい。あ、あやの、お、〇、ン、コ…」
握った手が小刻みに震えている。
「では、見せてくれるのにあたり、お願いをしなければいけませんね」
「は、はい。」
「では、ぞうぞ」
「は、はい。あ、あやは、これからスカートを持ち上げますので…」
「それで」
「あ、あやの、お、お〇ンコを、見てください」
「そうですか。それでは拝見いたしましょう。どうぞ」
「は、はい」
 持ち上げるのに邪魔にならないように、リードを背中に流す。
 あやは、ゆっくりとスカートを持ち上げ始めた。
 パンティはすでに下ろされているので、今度は、先ほど洗面所で見た密林を見られるということになる。
 デルタ地帯を隠しているスカートがさらに上に上がり、なまめかしい密林が現れる。
MKさん58bf93951
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【雪風流・空想小説】 静かなる隷嬢⑧
2018/11/10(Sat)

「それでは、後から入りたいので、バスルームの用意をしてください」
「はい、かしこまりました」
 正座しているあやはそう言うと、深々と頭を下げ、そして直ってから立ち上がり、バスルームへ向かった。
 備え付けのハンドタオル、バスタオル、そして足ふきなどを、かごから取り出して、包まれたビニールを外し使えるように揃え、並べ始めた。
 そしてバスルームに入り、湯を張るため、蛇口を開けた。
 普通のホテルは、タイマーと一体になっているので、MAXまで回すと、勢いよく湯が入り始めた。
 ザーーー。
「温度はどの程度にされますか」
「そうだね。43度くらいがいいと思う。ちょっぴり熱いぐらい、かな」
「かしこまりました」
 流れている湯の温度を手で確認する。
 一通りの用意が終わると、バスルームのドアを閉めると、流れるお湯の音が曇って聞こえる。
そしてあやは、こちらに戻ってきた。
「ご用意ができました。後は、バスにお湯がたまるのを待つだけです」
「ありがとう。では、お湯がたまる、それまでの間に、あやのいろいろなと心を見させてもらおう」
「はい。何でもお言いつけの通りにいたしますので、おっしゃってください」
「では、最初は私の前に立ってもらいましょう」
「はい」
 そう言うと立ち上がり、数歩進み、椅子に腰かけている私の前に立った。
 そして、前に手を組み、姿勢を正す。
「こちらでよろしいでしょうか」
「結構です。それでは、ゆっくりしスカートを上げてもらいましょう」
「はい」
「何か添える言葉がありませんか」
「は、はい。あの、これからあやは、スカートを持ち上げますので、どうかご覧になってください」
「そうだね。まずは及第点かな。では、続けて」
「は、はい」
 そう答えると、あやは、スカートの端を持ちゆっくりと上に持ち上げ始めた。
 あやの太ももが、だんだんと露わになっていく。
 ガーターをつけているということで、腰の下あたりの止め金具が見える。
 そして30センチほど上げると、手が止まった。
「おや、止まりましたね。もう上げないのですか」
「は、はい…」
 さらに一段と持ち上げるスピードが落ちる。
 秘苑を包む布がチラリと覗くところで、また手が止まる。
「あや、さらに上げると、何が見えますか」
「は、はい。あやのパンティ…」
 だんだんと声が小さくなり、また震えも見える。
「では、その、あやのパンティを見せていただきましょうか」
「か、かしこまりました、ご主人様…」
「では、続けて」
「はい。あやのパンティをご覧になってください…」
「そうだね。きちんと言えるようになったね」
隷が緊張しているときには、少し、些細なことでも褒めることで、さらに従順度が増し、主の求めることを進んで行うようになっていく。
 ゆっくりとスカートが持ち上げられ、パンティの前面がすべて晒される。
PCIN0881.jpg

「ご主人様、ここまで持ち上げればよろしいでしょうか」
「よく見えるよ、あやのパンティ」
「は、はい…。ご主人様に、見ていただいて、あ、あや、うれしいです…」
「今履いているパンティは、あやのお気に入りなのかな」
「はい。いくつか持っているうちの、好きなものを、履いてきました」
「どこのメーカーのものかな」
「私、ショップでも買いますが、通販も使っているので。今日のは、セシールです」
「なかなか良いセンス、色合いですね」
「ありがとうございます」
「その態勢で、足を少し広げてみて」
「は、はい…」
 おずおずと左右に、少し足を広げる。そう、15センチぐらいだろうか。
「もう少し、広げて」
「は、はい…」
 さらに広げて、30センチぐらいになっただろうか。
「そのぐらいで。さて、素敵なパンティをしっかり見させてもらったけれど、さらに言うことがないかな」
「は、はい…。ご主人様、あ、あやのパンティ、さわって感触を、お楽しみいただけますか」
「そうだね。見ているだけでなく、実際に触って感触は確かめたいね」
「は、はい…。どうぞ、さわって感触をお確かめください」
「ストッキングも素敵だね。私の手が伸ばせるところまで、前に出て」
「は、はい…」
 おずおずと、前に進み、そして再度足を広げた。
「ご主人様、お願いいたします」
「では、あやを感じさせてもらうね」
「は、はい…」
 そう言うと、あやは上を向いて目をつぶったようだ。
「目を閉じてはダメですよ。私があやを触っているところをきちんと見ていないと」
「は、はい。申し訳ございません」
「では」
 そう言うと、ゆっくりと手を伸ばし、あやの太ももの内側に、そっと手を当てる。
 あやは、ビクンと微動した。
「動かないで」
「は、はい」
 当てた手に、あやの体温を感じる。そして、ドクンドクンと心臓の動きまで聞こえてきそうだ。
 あやののどはカラカラだろう。
当てた手で、ゆっくりとストッキングの上から、撫でていく。徐々に上下に。
さらに、その範囲を少しずつ広げていく。
 あやは「ゴクリ」と唾液を飲み込んだ。
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【雪風流・空想小説】 静かなる隷嬢⑦
2018/11/01(Thu)
 おしっこの後処理をして部屋に戻ると、あやは部屋の隅で正座して待っていた。
「ご主人様、あやのおしっこのあと片付けをしていただき、ありがとうございます。また、申し訳ございません」
「いや、気にしないで」
「ご主人様、勝手ながらお尋ねしてもよろしいでしょうか」
「何でしょう」
「これまで、あやの拙い経験では、自分のおしっこを飲み干すように命令されていましたが、ご主人様は、それを命じませんでした。勝手ながら、お教えいただきたく、お願いをいたします」
「そうでしたか。それまではすべて飲み干していたのですね。」
「はい」
「飲み干させるのも、その時仕えた主の趣味嗜好かもしれないね。ただ、私はそれは求めない。なぜかといえば、冷静に考えれば、排出されるものは、身体の中で処理された、身体の中に残してはならないものではないですか?」
「…」
「ですから、身体の中に残しておく必要のないものを、再度入れることはない、という単純な考えです」
「ありがとうございます。ご主人様は、あやの身体のことを考えてくださっているのですね。なんと、お礼を申し上げたらよいか…」
「感謝の気持ちは、この後に体現してもらいましょう」
「はい。喜んでご奉仕させていただきます」

※今回は短いですが、追記していきたいと思います。
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【雪風流・空想小説】 静かなる隷嬢⑤
2018/09/23(Sun)
 あやさん、いや、これからは私の隷嬢候補だから「あや」と呼ぶことにしよう。
 前回の面談から1週間が過ぎ、本部から正式に「あやの調教」を行ってほしい旨の連絡があった。
 あわせて、あやのメールアドレスが付記されてあった。
 それでは、あやの都合もあると思うが、まずはコンタクトを取ってみよう。
 先日のお礼、正式に調教を行うことになったこと、また近日中に半日以上開けられるときは、いつかを返事するように伝える。
 20分ほどでiPhonに着信音が。
 先日のお礼も含め、私が調教を担うことになったことに対しての喜びと、心して尽くしていきたいとの文字が並ぶ。そして半日以上空けられる、調教候補日がいくつか書かれていた。
 一番早いのが、明日、土曜日の午後からとのこと。
 場所は、先日あやと会った蕎麦店を指定することにした。
 そして用意するものとして、着用しているものとは別にはだきを1組、またストッキングの新品を1足、持参するように伝える。
 最近のホテルは、コスチュームもドン・キホーテで売っているような安物ではなく、より実物に近いものを貸してくれるようになった。以前は、秋葉原や池袋などを隷嬢と回って、どんなものが良いか選ばせていたが、今はそこまで苦労せずに借りられる。
 以前コスチュームの充実度№1といえば、アルファー・インだったが、順次、入替えをしているようで、お気に入りの「JAL」のコスチュームがなくなってしまった。
 などと思いを巡らしていたが、「さて、久しぶりにアイテムの手入れをするか」と自分に言い聞かせて、物入の一角に格納している黒のバックを取り出した。
 以前に7泊の遠征調教から1年以上、久しく使用していないバックだ。
 当然アイテムに入れている電池は抜いてあるので、正常に稼働するかどうかを、電池を入れて確認する。ローター、バイブの低い唸り音が部屋に響く。
そしてアイテムの電池を装着し、準備万端。
次は麻縄だ。もう一度麻縄を解き、そしてアルコール消毒のウェットティッシュで丁寧に拭き清める。
 「パン、パン」と麻縄を両方に引き伸ばし、軟度を確かめる。使い込んだ麻縄もよい感じだが、多少芯が残っているほうが、私は好きだ。
 麻縄5本、ローター、バイブ、電マ、筆、洗濯ばさみ、細やかなアイテムもしっかりと確認していく。
「大体よさそうだな。よし、明日に備えるか。よし休もう」
 明日に期待して、ベッドに横になった。

 調教当日となった。
 アイテムを満載したバックを担ぎ、指定した蕎麦店に向かう。
 蕎麦店の営業は11時からだが、指定した時刻は12時半。
 大体10分前に暖簾をくぐる。
「いらっしゃ~い」
 いつも元気な奥さんだ。この明るい声を聞くと「今日も何かいいことがありそう」な気持ちになってくる。
「ビール、お願いします。それとカツ煮ね」
「はーい」と快活な返事とともに、板場に向かって注文を伝える。
「お待ちどう様。最初はビールね。今、用意してますから」
「ありがとう」
 早速手酌で、一杯飲む。
「う~~ん。うまいね」
「こちらもどうぞ」
 小皿に、沢庵が盛られて出された。
「ありがたいね、これを待ってました」
「どうぞ、ごゆっくり」
 そのような会話を楽しんでいると、入り口がゆっくりと開いた。
 淡い水色のワンピースに紙袋を持ったあやが立って、店内の私を探している。
「こちらに」
 声をかけると、一瞬「ほっとした」表情を浮かべて、こちらに向かって歩き出した。
「Y様、こんにちは」
「はい、こんにちは。どうぞ、おかけください」
「ありがとうございます」
 そう言って、あやは向いの席に腰を下ろした。
 やっと「さん」から「様」に変わったな。
「本日は、お忙しいところ、あやのためにお時間を作っていただき、ありがとうございます」
 そう言って、深々と頭を下げた。
「まあ、こちらでは軽く食事をして、そうしたら向かいましょうか」
「はい、よろしくお願いいたします」
「ビールもう1本と、コップ、お願いします」
「はーい」
「お待たせしました。こちらもできました」
そう言って、カツ煮とビールが運ばれてきた。
 コップを持たせ、ビールを注ぐ。
「乾杯。よろしくね」
「よろしくお願いいたします」
 カチンと心地よいグラスの音が響く。
「何か軽くおなかに入れてください。あっ、おなか一杯になると後が辛いから、適度にね。それと、あとこれも食べてください」
「はい。ありがとうございます」
 あやは、モリを注文した。
 あの面談から1週間、その後今日までの間にあったことなど、たわいもない会話で、食事を済ませた。
「そろそろ行きますか」
「はい。よろしくお願いいたします」
「じゃあ、お勘定、お願いします」
「は~~い、ありがとうございます~」
 支払いを済ませ店を出て、連れ立って駅とは反対側にあるホテル街に向かう。
「この辺は知っているところはありますか?」
「いえ。ありませんので、Y様のお好きなところへお願いいたします」
ホテルの看板だけしかない狭い小路に入り、さっそくホテルを選ぶ。
プレイは和室が似合うと思っているが、このホテル街で和室を備えているのは2つだけのようだ。
「こちらでよいですか」
「はい。Y様のお好みで」
広めの和室を売り物にしている、ホテルWに入ることにする。
 よかった。1つだけ空いていた。
 フロントで支払いを済ませ、キーをもらいエレベータで部屋に向かう。
 あやは、もちろん無言だが、多少緊張しているようだ。
「504号室だったね。こちらへ」
 私が先導して廊下を進み、あやを部屋に導いていく。
 504号室の前に立ち、キーで部屋を開け、あやを誘う。
「こちらです。中に入りましょう」
「はい」
 いよいよ、あやの調教が始まる。
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【雪風流・空想小説】 静かなる隷嬢④
2018/08/04(Sat)
「大変失礼になるかもしれませんが…」
「何か」
「わたくしから、1つだけお伺いしてもよろしいでしょうか」
「結構ですよ。何か聞きたいことがありますか」
「先ほど、Y流の方との面談を何回かしたことがある、と申し上げました」
「そうですね。少なくともその一人が、先ほど一緒であった大道寺。そして私ですね」
「はい。おっしゃる通りです」
「面談のことで何か」
「このように申し上げては失礼なのですが、これまで面談をしてくださった多くの方、その殆どと言っても過言ではないのですが…」
「何か」
「…。申し上げます。これまでのすべての方は、わたくしと2人になると、だいたい直ぐに衣服を脱ぐようにお命じになりましたが、Yさんは、それをお命じにならない。なぜでしょうか」
「そうでしたか。他の方の面談の内容、仕方はわかりませんが、私は私なり、と言うことです」
「それは、どういうことでしょうか」
「人それぞれ、方法は違うということです。最初から身体をあらためる人もいるでしょうし、それをしない人もいる、ということです」
「…。はい」
「私は、あやさんとの会話を通じて、貴女を知ろうとしています。まだ「対」でないのですから、身体を見せていただくまでには至らない。今は、それを命ずることはありません」
「わかりました。わたくし、ますますYさんに、最後の先生になっていただきたいと言う思いが強くなっています。ご調教をお願いしたいと…」
「あやさんの想いはわかりました。これまでのご経験なども伺いましたので、よく考えさせていただきます」
「ぜひ、よろしくお願いいたします」
「この後、時間は少しありますか」
「今日は、この後、特に予定はございません」
「でしたら、少しお付き合いくださいますか」
「はい、喜んで」
「どこかの居酒屋さんみたいですね」
「えっ、そうでしたか」
「そうしたら、その居酒屋さんに少し付き合ってもらいましょう」
「はい」
 その後、今日は読者諸氏の期待する展開は、なかった。

 今は少し悩むが、期待されている以上は応えるのが「Y流」の基本でもあろうか。
 その夜、大道寺にメールで「あやさんを引き受ける」ことを伝えた。
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【雪風流・空想小説】 静かなる隷嬢③
2018/07/09(Mon)
 店を出ると、日差しが少しきつく当たる。
 駅から離れるように、ゆっくりと移動をはじめる。
「Yさん」
「なんでしょうか」
「これから、どちらに行きますか」
「あやさん、これからお時間はあるのでしょうか」
「はい。今日は予定を特に入れてありません」
「わかりました。2人だけになれるところを探しましょう」
「はい」
「カラオケルーム、レンタルルーム、いろいろありますが」
「わたくし、Y様にごいっしょできるなら、どちらでも構いません」
「初対面の私を信用すると、言うことですか」
「Yさんは、眼差しが違います。人と真剣に向き合うことのできると感じました」
「それは、買い被りかもしれませんよ。ははは」
「失礼ながら大道寺様の視線も、何かしら同じものを感じます」
 おいおい、おれは「さん」で、大道寺は「様」かよ。
 まあ、まだ「対」の関係ではないから仕方ないか。
 雑談をしながら歩いてみるが、この辺には気の利いたカラオケルームはないようだ。
「カラオケルームが良いと思ったのですが、どうもパッとしたのがありませんね」
「2人だけで話ができれば、場所は特に、大丈夫です」
「あっ、あそこはどうでしょうか」
小路の角を曲がると、大人しめの看板が目に入る。
チェーン店ではあるが、ここなら合格点か。

 受付で手続きを済ませ、ひとまず2時間の枠を抑えた。
「お飲み物はいかがいたしましょうか。こちらがメニューでございます」
 あやにメニューを取るように勧める。
「最初は、何にいたしましょうか」
「Yさんは、何にされますか」
「少しアルコールをもらったから、さっぱりとレモンサワーかな」
「やはりアルコールですね」
 いたずらっぽい目線を投げかけてくる。
「私はレモンスカッシュにしますが、よろしいですか」
「アルコールなし、ということですか」
「はい。ふふふ」
「ははは」
「それでは、お部屋へどうぞ。お飲み物は、まもなくお持ちいたします」
 店員に促されて、部屋に向かう。
 部屋はエレベータホールの踊り場を挟んで、左に3部屋、右に1部屋。
幸い右側だった。
他の部屋も、まだ誰も入っていないようだ。

 部屋に入るとすでにカラオケのBGMが流れており、少し音が大きい。
「ボリュームを少し下げてもらえますか」
「はい」
 あやは手荷物を置きながら、機器の操作をして音量を下げた。
「ありがとう」
「いえ」
 ノックがされて、店員が飲み物を持って来た。
 一連の説明を手短に済ませると、部屋を出て行った。
「何か、好きな曲があればかけたらどうですか」
「ありがとうございます。後ほど、選ばせていただきます」
 遠慮したのか、それともあまり好きではないのかわからないが、CM的な音楽が流れる中での対面となった。

「さて、あやさん」
「はい」
「最初にお伺いしたいと思っているのは、なぜY流に志願してきたか、という理由を教えてください」
「はい。少し長くなるかもしれませんが…」
 そう前置きし、話を始める。
 これまでのノーマルな経験、SMとの出会いと体験、人間関係、そして最後にY流に志願した理由、などなど。
 ひとつひとつの話に頷きつつ、相槌程度の返しを行い、すべてを話してもらう。
 その語りは、まさに真剣、正直。
視線、態度、言葉の強弱から、真剣に受け止めることができた。
 どうも、これまで付き合った男性の運は、あまり良くないようだ。
 付き合った男性の性的な捌け口にされたこともあり、また他の友人にも貸し出しされるようなスワップ的な体験も積んでいる。
ただ、タトゥーなどの入れ墨、肉体改造などはされていないとのことだ。
 まだ若いが、女性本来の艶、年齢相応のものを引き出せるか、これは賭けになるかもしれない。
「色々聞かせていただき、ありがとう。いろいろな経験、体験を積まれたのですね。辛そうな内容の方が多かったようにも思いますが」
「お聞きいただき、ありがとうございます。でも、これで過去のことを話すのは、今日を最後にしようと思います」
「それは」
「はい。私としてはYさんを私が次に進むために、最後の先生になっていただきたいとの想いが募ったからです」
「相当、私も見込まれたものですね。ははは」
「これまでお会いした方、Y流でも面談は何回かいたしましたが、Yさんは何か違うものを感じます」
「どのようなところでしょうか」
「言い表すのが上手ではありませんが…」
 少しためらいつつ、言葉を選んでいるようだ。
「不思議なのですが、一緒に話しているだけで、安心感と言うのでしょうか、そのようなものが伝わってくるのです。これまで得たことのないようなものが」
「そんなオーラは、自分ではわかりません」
「Yさんご自身ではお感じにならないこともあると思います。Yさんから何かしらの波動が出ていることを、私は感じます」
 ひたむきに仕えようとする気持ちが、段々と出てきているようだ。
 これなら、私の理想形の隷にしていくことができるかもしれない、そんな感じを持った。
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【雪風流・空想小説】 静かなる隷嬢②
2018/06/16(Sat)
「あや、飲むかな」
「はい、いただきます」
 促されて、コップを手にすると、大道寺がゆっくりとビールを注いだ。
「いただきます」
 あやは、コップをゆっくりと口に運び、静かに一口ビールを飲んだ。
「おいしいですね」
 あやは、そういいながらもう一口運んだ。
 しばし、大道寺の雑談に付き合いつつ、ビールと肴を楽しむ。

「早速だが、どうだい、この隷は」
「まだ、会ってから10分も経ってないぜ」
「急かして、すいません。でも、見抜く力は、俺よりもすごいはず。何かを感じたかな」
「そうだな。あえて言えば、表では静かに行動、落ち着いた感じだが…」
「別の場所、二人きり、裏では」
「それは、わからない。服を着ている隷と全裸の隷とを比較するのに近くないか」
「そうだな、そうとも言える。ぜひ、この隷をイチから育ててやってもらえないか」
「少しは考える時間をくれよ。まあ、ぱっと見、外見的にはOKだと思うが」
「じゃあ、決まりだ。頼みましたよ、センパイ」
「まだだ。今日は時間があるから、隷と少し話をしてみて後で連絡を入れるよ」
「じゃあ、俺はお邪魔虫になりそうだから。もう少ししたら、先に出るよ。ちょっと寄り道もあるし」
「そうか。じゃあ、テーブル少し片づけて行ってくれ」
「はい、はい。では、いただきますよ」
 そういいながら、肴を口に運びつつ、ビールを飲んでいる。
 相変わらず忙しいな、大道寺は。
「じゃあ、あとでLINE入れてくれますか。お願いします、センパイ」
「夜には、連絡するよ」
「この隷、絶対イイと思うよ。お願いします」
 そう言いながら、大道寺は、店を後にした。
 お代は、また「俺持ち」か。

「Yさん、差し出がましいのですが、少しお話しさせていただいてよろしいですか」
 隷なのに、いや隷候補と言うべきか。
先に話しかけてくるのは、珍しい。
「なんでしょう」
 少し小声になりながらも、あやは話を続ける。
「私、あやをご調教いただき、お育ていただけるのでしょうか」
「正直申し上げれば、まだ決めかねています」
「はい」
「まだ私は、あやさんと少ししか会話をしていませんし、わずかな時間しかご一緒していません」
「はい」
「少し話をして、また伺いたいこともありますので、その上でどうするか決めさせていただきたいと思います」
「差し出がましいことを申しまして、申し訳ございません」
 そういいながら、静かに頭を下げた。
「まあ、表を上げてください。まだ対の関係に進めているのではありませんから」
「はい。ありがとうございます。私は、ぜひY様にお願いをしてみたいと、今、思っております」
「ここでは、話しにくいこともありそうですね」
「はい。他の場所、個室などでしたら…」
「では、もう少ししたら、別の場所に移動しましょう」
「お手数をおかけし、申し訳ございません」
「いや、いや」
 なかなか、主の心をくすぐる会話を身に付けているようだ。
 残りのビール、肴を味わい、そして店を後にした。
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【雪風流・空想小説】 (仮)静かなる隷嬢①
2018/05/27(Sun)
 ご無沙汰しています。
 久しぶりに書いてみたくなり、空想小説を始めてみます。
 どこまでいけるかわかりませんが、ご笑覧いただければと思います。


iPhonが鳴った。
 これが鳴るときは、仕事の飛び込みばかりで、いつもスケジュールを狂わせられる。
 手に取ると、これまで着信していない電話番号が表示されている。
「はい」
「久しぶりだな、Y」
「なんだ、大道寺か」
「なんだは、ないだろう。久しぶりに、蕎麦でも食べないか?いい店見つけたから」
「ほー、珍しいな。まあいい。一口やるか」
「じゃあ1時間後に、〇〇駅のコンビニの前で会おう」
「わかった。じゃあ、あとから」
「よろしくな、ちょっと頼みたいことがあるから」
 一人で言いっぱなしのまま、電話は切れた。

 大道寺は、かれこれ10年を超える付き合いになる。
Y流の道場で、お互いに切磋琢磨した同期だ。
彼は、私をライバルに見据えているが、私は気にかけていない。
それは、基本的にプレイの向きが違うからだ。
私はソフト嗜好だが、大道寺はハード路線、裸体緊縛、吊り、鞭、ロウソク…。
Aも大好物だと聞く。
私は彼より年上のこともあるが、同期のよしみか、気軽に声をかけてくる。

 1時間後、私は彼と約束したコンビニの前に立った。
気温は少し高めだが、微風が流れているので、すがすがしさも感じる。
「おまたせ」
 声をかけられて振り向くと、いつもながらのラフな服装、Tシャツの上に少し厚手のシャツを羽織っていた。
「久しぶり。今日はどんな蕎麦に連れて行ってくれるんだい」
「この近くさ。行こう」
 そういうと彼は振り向いて、先に歩き始めた。

「ここだよ」
「こんな店あったかな。味はどうだい」
「まあまあだ。飲めるよ」
「飲めない蕎麦屋は、だめだね。昔は、居酒屋の代わりが蕎麦屋だったんだから」
「そうだな」
 暖簾をくぐり店に入ると、4人掛けのテーブルが4つ、2列に並んでいた。
 今は土曜日の昼、ワイシャツ姿の会社員が2組ほど入っている。

「ビールもらえる」
「はーい」
 おばちゃんの明るい声が返ってきた。
 奥では、ご主人らしき男性が、蕎麦をゆでている。

「お待たせ」
「ありがとう、やろう」
 頷いて、置かれたコップを手に取り彼に差出した。
 琥珀色のビールが、コップに注がれていく。
「注いでやるよ」
「うれしいねー」
 2人のコップが満たされた。
「久しぶり、乾杯」
 カチンとコップを合わせて口元へ運ぶ。
 ゴクリと一息で、コップを空けると、いつもながらのうれしい感覚が、胃に染みわたる。
「うまいねー」
 彼はご機嫌で、いくつか「つまみ」を頼みつつ、話しかけてきた。

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「最近はどうだい。今、誰か育ててるか」
「いや。昼間の仕事も忙しいから1年ほど誰ともしていない」
「そうか。早速だけども、実は頼みたい隷(嬢)がいるんだ」
「お前が手を付けたのなら、最後まで育て上げないといけないだろう」
「まだ手は付けてないぜ。面談しただけだ。実は別の隷を育てろって本部が急に言ってきて、困ってるんだ」
「うれしい悲鳴、というやつだな」
「いつもなら、多頭(飼い)も大丈夫なんだが。今回の隷は、少し気合を入れないと難しいらしい」
「どんな隷だい」
「普通に強打、ハード志向だと思ったんだが、どうもプレイが盛り上がり夢中になり始めるときに、落とし穴があって、急に醒めるらしい。その穴をコントロールできるようにしろというのが本部指令なんだ」
「むずかしい隷だな。心と感覚を複数持っている多面性の隷かな」
「そうらしい。もう一杯どう」
「うん」
 コップを空けて、もう一度注いでもらう。
「やはり、Eビールは、いいな」
「話を戻そう。そこでだ。今回後から来た本部指令の隷は、俺も興味があるので手にかけてみたい」
「そうだろうな。ということは、その先に面談したという隷を俺に頼みたいのか」
「話が早いな。そのとおりなんだ」
「でも、お前はハード路線だろ。オレとは違うから」
「そんなことはない。先の隷は、面談の時に見たところソフト系だ。それを俺がハードに変えようと思ってプランを考えていたんだが…」
「その通りにやればいいじゃないか。お前のプレイは、ハマるとハマるらしいからな」
「誉め言葉かい?そう行きたいところなんだが、少し他を止めて今度の依頼に没頭してみたいとも思っている」
「そうか。それで、こちらに頼みたいのはどんな隷かな」
「会えばわかる」
「説明になってないな」
「いや、近くに待機させてるんだよ」
「はっはっ、手回し良すぎないか?今日のオレは、アイテムを持っていないぜ」
「今日のプレイは、気が向いたらでいいと思う。ただ、面談はしてやってほしい」
「いつもながら、いきなりかい」
「先輩に、スンマセン」
「こんな時だけ年上扱いか。まあ話だけなら会ってやってもいいが、担うかどうかは別、でいいか」
「突然だから、仕方ないね。まあ、気に入らなければ、本部に話すよ」
 そういうと彼はiPhonを取り出して、LINEを打ち込んだ。
「今少しで来るから、見てやってくれ」

 他愛もない話をしていると、店の暖簾が動いた。
「いらっしゃいー」
 そこには、20代前半と思われるワンピの女性が立っていた。
 中肉中背と言うよりも少し華奢かな。
いや、しっかりと出るところは出でいるし、引くべきところは引いている。
 少し童顔っぽいが、唇は一文字に閉じられている。
 大道寺を見つけると、こちらにゆっくりと歩いてきた。
「座って。あっビールもう1本ね」
「はーい」
 大道寺が、彼女をリードし、隷は一礼して彼の隣の席を引く。
「こんにちは。初めまして「あや」です」
「こんにちは」
「こちらが、昨日話したYさん。俺より優しいから、はっ、はっ、はっ」
 あやという隷は、静かに頭を下げた。
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