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【雪風流・空想小説】奉仕の宿・5日目・最終日 修了試験① 朝食2
2013/06/23(Sun)
 前回  奉仕の宿・5日目・最終日 修了試験① 朝食1

 一美が、レストラン入口の整列に間に合うように、少し時間をずらそう。
 確か喫煙でするところが、裏口のすぐ脇にあったように思い、足を向ける。
 そこは、非常口と小荷物を搬入するための事務的な扉だと思った。
 廊下を曲がると、正面にクリーム色の鉄扉が見える。
 ノブ手をかけて、ゆっくりと回しながら押し開く。

 多少重いが、ゆっくりと扉をあけると、さわやかな高原のそよ風が流れてくる。
 景色とて、ありきたりだが、脇に立ち灰皿があることを確認し、ポケットに手を入れる。
「おっと、部屋に置いてきたか」
 煙草を持っていないことに気付くが、わざわざ部屋に戻るまでもないと思い、暇つぶしに景色を眺める。
「よろしかったら、いかがですか」
 いつの間にか、後ろにアカスが立ち、煙草の箱をこちらに差し出している。
「ありがとう。では、1本いただこうかな」
「どうぞ、お取りください」
「アスカさん、貴女も煙草を?」
「いえ。私は吸いませんが、普段からお客様のために持ち歩いています」
「そうですか。なかなか気付かない、と言うより、今は煙草ははやりではありませんから、貴重な心がけですね」
「ホテルには、色々な方々がお越しになります。大したこともできませんが、少しでもと思いまして」
「なかなかできることではありません。それでは、失礼」
 そう言いつつ、煙草に火をつける。
 フゥーー。
「アスカさんからの貰い煙草、格別においしいですね」
「また、ご冗談を。うふふ」

 しばらく、煙草を楽しみつつ、景色を眺める。
「AO先生は、今日が最終試験日ですから、今夜お立ちになるのでしょうか」
「そのつもりです。全員が合格してくれるとよいのですが。多分、大丈夫でしょう」
「AO先生は、私をお連れになってはいただけませんか」
「これは、急ですね。でも、洋子女将を助けて働いているアカスさんを連れて行っては、叱られます」
「これまでの5日間、先生の研修を垣間見る機会に恵まれて、本当に私も自信を持たなくては、そう思ったのです。ですから、行動に出ようと」
「まだ貴女は、もう少し、ここ、洋子女将のところにいたほうがよいと思いますが」
「何か、新しいことにチャレンジしたくなっているのです」
「チャレンジ?」
「そうです。これまでのSM研修を何度か見ましたが、単に加虐、そしてそれを受けて耐える面ばかりが強く、心から自分を任せられるプレイと言うものが見えませんでした」
「こちらのホテルは、他流にも場所の提供をすることがあるとは聞いています。ただ、SMに限らず、一般の研修が多いようですが」
「私がこちらに参りましてから、3回ほどSM研修がありました。ただ、Sの先生の責めに耐えることがメインになっているようで、ハードプレイの耐性をつけるものが多かったように思います」
「ジャンルは、色々ありますからね」
「先生のように、精神的な、ホスピタリティの体現を求める研修は、今回初めて拝見しました」
「そうですか」
「研修生一人ひとりの性格、体調などをすべて見通されて、そして個々人に合わせた進め方をされました」
「それが、研修生、いわば原石を磨くことにつながりますからね」
「それが、私のような者でも、判りましたので、ぜひ、身を預けてみたいと思って」
「アスカさんの希望は、洋子女将にも伝わっていると思いますし、それらしいことは聞きました」
「はい。では」
「しかし、今回は5人の研修生を立派に育て上げることが第一。ですので、アスカさんまで手か回らないのです。これは理解していただけませんか」
「は、はい」
 アスカの表情は、少し曇り気味だ。
「ですから、今しばらく、洋子女将を助けてあげていてください。連絡は取るようにしますので」
「わかりました。残念ですけれど、そういたします」
「きちんと、わかってくれて、私もうれしく思いますよ、アスカさん」
「先生から連絡をいただけることを期待して、しばらくここで頑張りたいと思います」
「ありがとう」
「いえ、かえって御手間を取らせました」
 そう言うと、先ほどの笑顔に少し戻ったような気がした。
「おっと、そろそろ行かないと。研修生が待っているね」
「どうぞ、ご案内たします」
 そういうと、アスカが扉を開け、私をレストランの入り口に先導してくれた。
 さて今朝は、どんなおもてなしが受けられるかな?
<続く>
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