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【雪風流・空想小説】奉仕の宿・5日目・最終日 奈津美とすみれ①
2014/02/16(Sun)
 前回  奉仕の宿・5日目・最終日 修了試験 耐性を試す④

 自室に戻り、ソファーに座ってから、たばこを取り出す。
「ふぅーーー」
 試験は一通り、終わった。
 結果の集計は、ほぼ終わっている。
「さて、帰る用意をするか」
 たばこを消し、そして立ち上がると、ロッカーを開ける。
 持ってきた荷物は、小型のボストン1個だけだ。
 私物だけをバックに入れ、チャックを閉める。
(明日から、また普段の生活に戻るのか。1日余裕があったはずだから、明後日から会社だな)
 ぽやーっと、そんなことを思いつつ、荷物をまとめると、ロッカーの扉を閉めた。

 再び、ソファーに戻ると、机の上の電話が鳴った。
「もしもし」
「AO様。富嶽でございます」
「これはこれは、部長」
「そろそろ修了試験が終わるころかと思い、連絡させていただきました」
「ええ、先ほど10分くらい前に終了したところです」
「そうですか。お疲れ様でした。5名の出来具合は如何でしょうか」
「これから集計を行うところですが、私の目から見ると、全員及第点、合格だと思います」
「それはよかった。今回の依頼者も、大変喜ばれることでしょう」
「成績は、奈津美さんから後でご報告させますから、ご安心を」
「ありがとうございます。ときに、AO様は、これから如何されますか」
「集計が終わったら、研修生に結果を通知してから、ここを立ちたいと思います」
「ありがとうございます。奈津美、そしてすみれもきちんとAO様に、心を尽くしておりますでしょうか」
「ええ。本当に有能な秘書、そして隷嬢だと思います。富嶽部長のご指導の賜物です」
「お褒めに預かり、恐縮でございます。AO様は、明日はお休みでしょうか」
「ええ。明日は、きっと爆睡でしょう。ずっと気を張ってきましたから」
「おっしゃる通り。本当にお疲れだと思います。あと1日、奈津美とすみれをお付けしますので、ご随意になさってください」
「いや。帰りは、私一人で帰らせてください。奈津美さんとすみれさんは、研修生の面倒を見ていただく必要があります。また研修生の出発に向けたオリエンテーションもあるでしょうし」
「そうですか。お心遣いありがとうございます。でしたら、誰か別の者を差し向けましょうか?第三秘書でございますが、ボディコンの麗華とか、おりますが」
「お心づかいだけで、ありがたい限りです。大丈夫ですので、帰りの車だけをお願いいたします」
「そうですか。もう少し楽しんでいただければと思いましたが…。では麓の車庫から、お見送りの車をホテルに向かわせるように指示いたしておきます」
「そうしてください。あと…」
 富嶽部長には、話しておいた方が良いと思い、洋子女将からの依頼のこと、そしてアスカのことを話した。
「そうですか。洋子女将が、そのように…。折角ですので、女将の願いも叶えていただければ、本当にありがたいのですが」
「期待に応えたい気持ちは持っています。ただ、今日まで研修生をきちんと育て上げることだけで、精一杯でしたので。少し、時間をいただき、体と心を休ませていただけませんか」
「そうですね。おっしゃる通りです。私の方で、後ほどコーディネイトさせていただきます」
「あと、アスカさんのこと、こと本人は、研修生を志願しております。富嶽部長にお願いしてもよろしいでしょうか」
「かしこまりました、お任せください。次回の派遣者の中に、きちんと加えさせていただきたいと思います」
「なら、良かった。よろしくお願いいたします」
「なお、お礼については、後ほど、いつものところへ」
「わかりました。今回もお世話になりました」
 礼を述べて、受話器を置いた。


 ドアがノックされる。
「失礼いたします」
 ドアが開き、そして奈津美とすみれが入ってきた。
「お飲み物を」
 すみれが、早速、部屋に備え付けのコーヒーに手をかける。
「今回は、アメリカンで」
「かしこまりました」
 奈津美をソファーに誘い、試験結果を聞くことにする。
「集計はできましたでしょうか」
「はい。今回の試験は、1000点満点で900点以上が合格としています」
「そうですね。9割以上が実践できないと、派遣された先で、彼女たちが苦労することになります」
「コーヒー、入りました。お持ちいたしますね」
「ありがとうございます。では、みなさん、一息入れましょう」
「はい」
 まずは、コーヒータイム。
「では、個別の成績を伺いましょう」
「はい。この一覧をご覧ください」
 奈津美は、小型のパソコンの画面を私に向けて説明を始める。
 5名とも、900点以上になっており、最高は980点の由美だ。
「これほど良い成績を出していれば、問題ありませんね」
 すみれが、一言添えた。
「AO様の修正追加点をいただかなくても、全員9割以上の成績です」
 数値を見ながら、奈津美も納得した表情だ。
「今回の研修生の皆さんは、本当に優秀です。素晴らしいの一言に尽きます。きっと派遣先でも、きちんとやってくれるでしょう」
「はい。わたくしも、そう思います」
 私は、奈津美とすみれを見つめて、話をした。
「では、夕方6:00から、奈津美さんとすみれさんの2人で、研修生全員を集め、成績を通知してあげてください」
「えっ。AO様から、直接お伝え、講評いただくのではないのですか」
「いや。私は、今、迎えの車がホテルに向かっていますので、到着したら、ホテルを出たいと思います」
「お見送りは」
「いえ、必要ありません」
「それでは、研修生が、納得しませんし。第一、寂しがります」
「いえ。これで良いのです。研修生、そしてお二人にもお世話になりました」
「しかし…」
「本当に充実した5日間を過ごさせていただきました。お礼を言わなくてはならないのは、私のほうかもしれません」
「…」
 2人は、下を向いたまま、動かなくなった。

「あ、あの…」
「どうしましたか、奈津美さん」
「あの、時間はまだありますよね」
「ええ。今、4時過ぎですから、車もあと1時間くらいかかるでしょう」
「で、では…」
 下を向いたきり、言葉が詰まっている。
「あ、あの…」
「今度は、すみれさん。なんでしょうか」
「と、とても、言いにくいお願いなのですが…。最後に、二人に、ご、ご褒美をお願いしたいのですが…」
「ご褒美?」
「は、はい」
「もしかして、縛れとでも」
 2人は、私を見つめ、そして静かに頷いた。
「最後に、私の出番を作るのですか」
 その言葉にも、単に頷くだけの2人。
「さて、困りましたね。中途半端なこともできませんし。2人がお相手だと、心して向かい合わないと」
 急に、奈津美が私の膝元にひれ伏した。
「AO様、どうか、奈津美とすみれに、お慈悲をお願いいたします」
 慌てて、すみれも膝元にひれ伏す。
「AO様。そ、その素晴らしい技術を、私どもにお恵みくださいませ」
「困りましたね~。お二人には…」
 どうしよう。
 しかし、こまめに尽くしてくれた2人に対して、ここは、意を決するしかないかな。
 しばし、考えたまま無言の時間が経過する。
 2人は、ひれ伏したまま動かない。
 そのまま、私が2人に語り掛けた。
「止むをえませんね。わかりました。ご褒美になるかどうかわかりませんが、2人同時にお相手いたしましょう」
「ありがとうございます。AO様!」
 伏したままの2人は、感謝の言葉を述べた。
「それでは、2人とも面を上げてください」
「はい」
 そう言われた2人は、面を上げ、そしてにっこりと、うれしそうな笑みを浮かべた。
(つづく)
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