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【雪風流・空想小説】 静かなる隷嬢④
2018/08/04(Sat)
「大変失礼になるかもしれませんが…」
「何か」
「わたくしから、1つだけお伺いしてもよろしいでしょうか」
「結構ですよ。何か聞きたいことがありますか」
「先ほど、Y流の方との面談を何回かしたことがある、と申し上げました」
「そうですね。少なくともその一人が、先ほど一緒であった大道寺。そして私ですね」
「はい。おっしゃる通りです」
「面談のことで何か」
「このように申し上げては失礼なのですが、これまで面談をしてくださった多くの方、その殆どと言っても過言ではないのですが…」
「何か」
「…。申し上げます。これまでのすべての方は、わたくしと2人になると、だいたい直ぐに衣服を脱ぐようにお命じになりましたが、Yさんは、それをお命じにならない。なぜでしょうか」
「そうでしたか。他の方の面談の内容、仕方はわかりませんが、私は私なり、と言うことです」
「それは、どういうことでしょうか」
「人それぞれ、方法は違うということです。最初から身体をあらためる人もいるでしょうし、それをしない人もいる、ということです」
「…。はい」
「私は、あやさんとの会話を通じて、貴女を知ろうとしています。まだ「対」でないのですから、身体を見せていただくまでには至らない。今は、それを命ずることはありません」
「わかりました。わたくし、ますますYさんに、最後の先生になっていただきたいと言う思いが強くなっています。ご調教をお願いしたいと…」
「あやさんの想いはわかりました。これまでのご経験なども伺いましたので、よく考えさせていただきます」
「ぜひ、よろしくお願いいたします」
「この後、時間は少しありますか」
「今日は、この後、特に予定はございません」
「でしたら、少しお付き合いくださいますか」
「はい、喜んで」
「どこかの居酒屋さんみたいですね」
「えっ、そうでしたか」
「そうしたら、その居酒屋さんに少し付き合ってもらいましょう」
「はい」
 その後、今日は読者諸氏の期待する展開は、なかった。

 今は少し悩むが、期待されている以上は応えるのが「Y流」の基本でもあろうか。
 その夜、大道寺にメールで「あやさんを引き受ける」ことを伝えた。
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